フレンチについて解説!シェフとは何かから代表的な調理方法まで

 

フレンチは、イタリアンや中華に比べ、日本人にとって敷居が高いと感じる料理ではないでしょうか。しかし、少しの知識を入れることでフレンチがより身近なものになるはずです。今回はそんなフレンチについて、基本的なシフトは何かというところから、代表的な調理法まで紹介しています。この記事を読むことでフレンチを身近なものだと感じていただければ幸いです。

1.フレンチのシェフの特徴は?

フレンチシェフとは一体どういう職業なのでしょうか。ここからはシェフとコックの違いやシェフの仕事内容などを通し、フレンチシェフについて解説します。基本的にシェフはお店に一人しかいません。それはなぜなのでしょうか。

1-1.シェフとコックの違い

まずシェフとコックの違いについて説明します。簡単に説明すると、コックは料理をする料理人のこと。そしてシェフは料理長のことです。実際に調理するのはコックで、それを統括し、指導など現場を取り仕切っていくのがシェフの仕事です。また、経営も含めて行うオーナーシェフという制度もあり、店舗全般を取り仕切る役職のことです。さらに副料理長であるスーシェフや、シェフドパルティという部門を統括するシェフもいます。

大きい店舗になると部門ごとに統括するシェフがおり、それをまとめるシェフがいるということになります。ちなみにこのトップのシェフの正式名称はシェフドキュイジーヌといいます。

1-2.シェフの仕事

シェフの仕事はコックたちを束ね、調理の手順や指示を出し、味付けのチェックや指導といった役割を担うことです。さらにコースメニューの構成や、新しいメニューの開発というような、料理のプロデュースも行います。

また、食材の選択や、仕入れ調達を行い、厨房全体の利益を考えなければなりません。厨房のトップとして大きな責任が課せられますが、そのぶん料理で自分の世界観を表すことができるので、やりがいのある職業といえます。

 

2.フレンチの技術①

ここからはフレンチの技術について紹介していきます。まずは、フレンチの代表的な技法を紹介します。

2-1.スュック

スュックは肉を焼いた際に出る肉汁が、熱によってメイラード反応が起こることによって排出される、香りと味が凝縮された焦げのような部分のことです。

メイラード反応とは、肉を焼いた際にタンパク質などが破壊され出てくる組織液(一般的にこれを肉汁という)が、熱を受けて味や香りに影響するということをいいます。

このスュックを取り出すには、鉄製のフライパンを使いローストすることが必要です。テフロン加工を施されたフライパンだと、鍋底にくっつかずに肉の方にくっついてしまい、取り出すことが難しくなります

2-2.デグラッセ

デグラッセとは、お水やワインなどで煮溶かす技法のことです。この手法によって取り出した液体を、ソースに加えることで香りが良くなるといわれています。肉をローストした鍋の油を捨て、水やワインを加えて煮立てます。こうすることで、スュックを含んだ液体を取り出すことができます。

これをフォンドボーや、ブイヨン、ハーブなどを加えソースにしたり、スープの調味料にしてみたりすると美味しくなります。自宅でもできるのでぜひ行ってみてください。

 

3.フレンチの技術②

ここからは他のフレンチの技法を紹介します。

 3-1.グリエ

グリエとは一般的に溝のついた鉄板(グリル)で肉や魚などを焼く調理法です。網目の付いた鉄板で焼くことで、網目模様がつき、見た目にもきれいに仕上がります。余分な油を網中に落とし、旨みや風味を最大限に引き出す調理法です。水分と一緒に、クセや臭みが溝に落ちるので、食材が持つ味をストレートに味わえます。

3-2.ソテ

ソテはフライパンや浅い鍋を使い油脂を加熱することで、肉や魚を焼き野菜を炒めたりする技法のことです。熱せられた鋼のフライパンで、表面を焼き固め、短時間で火を通して仕上げます。素材の旨味を逃さず、こんがりジューシーに加熱できる手法です。日本の家庭でもよく行われている調理方法です。

3-3.ポワレ

ポワレは大きな肉の塊を、玉ねぎや人参、セロリ、香草とともに鍋に入れ、蓋をしてオーブンで加熱する調理法です。水を加えず素材が持った水分を利用し、蒸し焼きにすることで、しっかりとした弾力のある肉になります。野菜や香味の風味が一体となった味に仕上がります。素材の旨みが肉に染み込むので、とても美味です。

3-4.ロティール

ロティールは、串に刺した肉を直火にかけた丸焼きです。高温の熱気で加熱し、じっくり時間をかけ丸ごと焼き上げます。正面にしっかりとした香ばしい焼き色が付き、旨味成分でもある肉汁が流れ出にくくなります。肉の旨味を閉じ込めやわらかくジューシーな料理に仕上がる調理法です。調理の際には、表面が乾燥してしまうので、プレートにたまった焼き油をすくって全体にかけましょう。この油をかける作業を、フランス語でアロゼと言います。

 

4.まとめ

まだまだフランス料理には紹介しきれないポイントがたくさんあります。皆さんもぜひ一度、お近くのフランス料理店で料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。もし、どこのお店がよいか迷っていらっしゃる方は、ぜひ「フランス厨房ノエル」へお越しください。こだわり素材を使ったカジュアルフレンチで、至福のひとときをお楽しみいただけます。