格式高いフレンチの歴史について

格式高いフレンチの歴史について

 

フレンチとは、フランスの格式高い高級料理のことを指します。

日本でも、特別な日に食べるちょっとお高めのコース料理として有名です。

今でこそ有名で「高級料理」として認識されているフレンチですが、
実は昔のフレンチは「下品」だったといわれています。

そこで今回は、格式高いフレンチが誕生した歴史についてご紹介します。

フレンチの成立

現在のようなフレンチの原型が誕生したのは、1533年のことです。元々のフランス料理は、素材が分からなくなるほどすりつぶしたスープや、パイといった今のフレンチとは程遠い料理でした。さらに手づかみで食べられていたとされ、フランス料理はこのとき「下品」の代名詞だったのです。

この当時にフランスの王だったアンリ二世が、イタリアのカトリーヌと結婚したことで誕生したとされています。カトリーヌは、フランスに行く際にさまざまなものを持ち込みました。

その持ち込んだものは物だけではなく、料理人も一緒に連れてこられたのです。このときに持ち込まれたイタリア料理こそが、フレンチになるきっかけになります。1533年頃の最先端の料理は、まさにイタリア料理でした。

カトリーヌとの縁組は、フランスに多くの影響を与えました。カトリーヌは料理人だけではなく、香辛料や砂糖などといった、当時は金と同等の価値とされたものを持ち込んだのです。そのおかげで、フランスの料理技術は大きく発展したとされています。

さらにカトリーヌは料理だけではなく、食事マナーもフランスに伝えました。フレンチの原型がまだ誕生していなかった頃のフランス料理は、テーブルにたくさんの料理を並べていました。現在のような、1品ずつをテーブルに運ぶ形式を取ったのは、19世紀に入ってからなのです。

フレンチの発展~19世紀~

19世紀に入る前の18世紀末、フランスではあることが起こりました。それが「フランス革命」です。この革命が起こったとき、宮廷では多くの料理人が職を失いました。宮廷で働いていた料理人は、各地に流れました。

フランス革命によってフランスの政治体制「アンシャン・レジーム」が崩壊したことによって、料理人たちは自由にレストランを構えることができるようになりました。宮廷の料理人によって、フランス料理は市民にも広まっていくことができたのです。

さらに19世紀前半に最高のシェフと呼ばれた料理人が、食に対する芸術性と美術性を謳い、フランス料理が発展するきっかけを与えました。さらに19世紀後半に、フランス料理は進化します。最高のシェフと呼ばれた料理人が生み出したレシピを、さらに分かりやすく実用的な調理ができるようにアレンジされました。

このアレンジによって、効率的なフレンチの提供を可能にし、料理人に規律や礼節を行き渡らせることによって、フランス料理人は社会的地位を持てるようになったのです。「シェフ」というリーダーを意味する言葉が料理人の代名詞になったのは、社会的地位を持った料理人たちを厨房で呼称したからといわれています。

フレンチの発展~20世紀~

1930年代には、3大シェフと呼ばれる料理人たちが、時代に合わせたフレンチを提供するようになりました。この頃まではソースなどによって、濃厚な味付けのフレンチを提供していましたが、1970年代には調理技法が変化します。

現在のような、新鮮な素材の味や風味を生かしたフレンチが誕生し、人々の間で好まれるようになったのです。この調理法は「ヌーベルキュイジーヌ」と呼ばれ、新たなフレンチの誕生でした。

1980年代からはヌーベルキュイジーヌや、濃厚なソースを使った本来のフレンチなどを見直した料理が主流となり、現在に至ります。

フレンチのこれから

フレンチは現在でも新たな進化を遂げています。シェフによる新たな調理技法の探求は尽きることはありません。以前のような調理技法と現在のような、国境を越えた調理技法を組み合わせることによって、フレンチ文化は日々進化しています。

高級フランス料理として楽しまれてきたフレンチも、現代では安く美味しく食べられるように「カジュアルフレンチ」が誕生しました。マナーを気にせず食べることができるものや、フランスの一般家庭で親しまれた食べ方を気軽に楽しめます。

以前のフレンチは、正装をして入るような厳かなレストランが主流でした。カジュアルレストランの誕生によって、子ども連れでも安心して気軽に楽しむことができるようになったのです。さらにいつでもお手軽に食べられるように、ランチでは安くフレンチを楽しむことができます。

まとめ

格式高いフレンチの歴史について

 

今では当たり前となったフレンチの食事マナーや、1品ずつ運ばれてくる料理形式は、以前のフランスにはないものでした。現代のように美味しく食べられるようになったのは、イタリアとフランスによる国境を越えた結婚がきっかけだったのです。

現代では「カジュアルフレンチ」といった、誰でも気軽に食べられるフレンチも主流になってきており、フレンチは今後もどんどん進化していくでしょう。フレンチの進化を楽しむことができる「フランス厨房ノエル」では、自家菜園で栽培した新鮮なフレンチを提供しております。

無農薬野菜をたっぷりと使用した、野菜本来の美味しさを感じられるフレンチを、ぜひ一度召し上がってみてください。2,000円以内で食べることのできるランチはもちろん、記念日やパーティーなどにもご利用いただけます。